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若鶴酒造 三郎丸蒸留所見学(2020富山旅行1日目 その2)

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 ギリギリで高岡駅に戻り、高岡から南砺市の城端までを結ぶJRの単線非電化ローカル線、城端線へ。
1時間に1本ぐらいしかないので、1本逃したらえらいこっちゃです。
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 高岡から20分弱。到着したのは油田駅(無人駅)。
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 そこの駅前にあるのが、今回の旅行の目的地の一つ、若鶴酒造さん。
 日本酒造りの酒蔵ですが、戦後すぐにウイスキー製造(サンシャインウイスキー)を始めた会社でもあります。日本のウイスキーメーカーで製造開始50年を超えたところはサントリー、ニッカを除けば実はこちら若鶴酒造だけなんです。昨今のウイスキーブームで何ヶ所もウイスキー蒸溜所が作られましたが、今も日本海側にあるのはこちらだけ。
 こちらが2017年にクラウドファンディングで蒸留施設「三郎丸蒸留所」を大改装。珍しいポットスチル(蒸留器)もあるとのことで、やってきました。
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 ちなみに「三郎丸」はこの蒸留所がある地名です。
 実はこの旅行の前日にこの2017年の蒸留所大改修後の製造された初めてのシングルモルトウイスキー「三郎丸0 ”THE FOOL”」がネット販売が開始され、なんと私達が訪れた13日が蒸留所での店頭発売初日でした。
 これは私達が蒸留所見学の申し込みをした段階では発売時期は発表されておらず、訪れた当日が発売日だったのは全くの偶然。
 そのことを直前に知り、「もしかしたら現地で買うことができるかも?」と期待をしておりました。
 しかも店頭販売されるカスクストレングスはオンライン販売含め限定200本。昨今のウイスキーブームを考えると発売直後に売り切れるかも...と心配しておりました。
 この200本がネット販売と店頭販売でどのような比率で確保されていたか?はわかりませんが、ネット販売分は発売開始直後に完売だったようです。
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 鉄道の時刻に合わせ社員さんが正面ゲートでお出迎え。大正時代に建てられた大正蔵にご案内。今ではリニューアルされ、研修やコンサートなどもできるとても素敵な施設に。
 まずコロナウイルス対策の消毒やチェックシートの記入などの後、若鶴酒造の簡単な説明。そして早速本日発売の「三郎丸0 ”THE FOOL” Cask Strength」の説明が入り、購入希望の聞き取りが。迷わず希望したところ、早速整理券がなんともらった整理番号は「87」。平日の午後一番、どの大都市から決して近くもない蒸留所のなのにもかかわらず、すでに86本が売れていたんです。
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 蒸留所全景。瓦屋根の蒸留所は世界でもここだけでは?。
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 熟成庫はこの通り。アイラ島の蒸留所とそっくりなデザイン。
これは現在の三郎丸蒸留所のウイスキーがアイラウイスキーの味わいを狙ったもの作っているので敢えてこのデザインにしたとのこと。
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 まず最初にビデオにて説明。
 ビデオを見る部屋はかつて日本酒の麹室だったところ。
 「室(ムロ)ジェクションマッピング」だそうですよ(笑)
 もともと終戦直後、日本酒造りの酒米が足りず、米以外での酒造りをとウイスキー製造を始めた異色の蒸留所、ほかの蒸留所に比べ何もかもがとってもユニーク。
 ウイスキー製造開始後すぐに蒸留施設の大半が原因不明の火災により焼失するなど、かなり苦難があった様子。
 2年前まで使用されてたポットスチルもステンレス製(ウイスキーのポットスチルはほとんど銅製です)。
 今まで販売されていたブランド「サンシャインウイスキー」の名称は公募。珍しいケースだと思います。ボトルも日本酒メーカーだけに日本酒と同じ形状。
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 ガイドの社員さんと一緒の蒸留所見学となりますが、正直かなりハイペース。
 あんまりゆっくり見られなかったんですよね....。
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 麦芽の粉砕機はALAN RUDDOCK の AR 2000。厚岸や秩父でも使われているものですね。
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 糖化槽(マッシュタン)は日本で数少ないポットスチルの生産も手掛けている三宅製作所製。外装板には、高岡銅器の銅板が貼られています。
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 発酵槽(ウォッシュバック)は通常ステンレス、サントリーや秩父などでは木桶を使用していますが、こちらでは昔からホーロー。と言うかどこからどう見ても日本酒の発酵槽を流用しているんですね。これは衝撃。
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 でも今年から味に変化をかける為に、ホーローで途中まで発酵させ、その後木桶による発酵も行っているとのこと。
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 そして、去年新しく導入されたポットスチル「ZEMON
 ポットスチルはほとんどが純銅の板金をひとつひとつ曲げ・絞り・溶接加工して製造されていますが、このポットスチルは鋳造製。多くの仏像や梵鐘(釣鐘)で使われている手法です。
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 三郎丸蒸留所で9か所目のウイスキー蒸溜所見学ですが、今まで見てきたポットスチルとはまるで色合いが異なります。
 なぜ既存の製法をとらなかったか?と言うのは理由があります。
 まず、昨今のウイスキーブームで本場スコットランドのポットスチルメーカーに注文するといつ納品されるか?目途が立たなかったとのこと。
 富山は前述通り鋳物の街。できれば鋳造製のポットスチルを作ってみたいとのことで、世界でも有数の梵鐘メーカーである地元高岡の老子(おいご)製作所他の協力を得て、研究を開始し、小型のポットスチルを試作したところ、通常のポットスチルと比べてもウイスキーに求められる香りを得られることが判明し、かつ硫黄香も低減できること、鋳物に含まれる錫が酒質をまろやかにすることも判明。
 肉厚にできることからポットスチルの寿命を2倍以上延ばせることが期待でき、一度型を作ってしまえば、再生産の納期も極めて短期で済み、コストを大幅に低減できる。
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各パーツの造形がしやすく、もし質の異なる原酒を作ろうとする場合、ヘッドやネックなどのパーツの製造、交換がしやすく、コストを落とせる。
 今までポットスチルと言えば銅製の手作りが常識でしたが、それを味わい、コスト、メンテナンス性、地域貢献と一石”四”鳥を取りに行った若鶴酒造の独創性には脱帽です。
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 熟成庫にはバーボンカスク、シェリーカスクの他、ミズナラも。
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 ちなみにウイスキーキャットも(もちろん本物ではありません)。
 蒸留所見学を終えると勿論試飲!。
 最初に受付を行った大正蔵へ。まずは流石、日本酒のメーカー最初は日本酒から。
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 そのあと若鶴酒造のウイスキーの通常ラインナップのサンシャインウイスキーを。
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 その後有料試飲などをメインにした新施設令和蔵へ。
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 ちょっと残念なのはウイスキーの有料試飲の種類は少なめ。
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 目に入ったのは三郎丸55年(高すぎて飲めない)、三郎丸1990年、あと2018、2019、2020年の三郎丸ニューポット(熟成無)。あとMOON GLOW First Release。
 ニューポットは2018は旧ポットスチル、2019は新ポットスチル元年の蒸溜、2020年はアイラピートを使用し、初めて木桶で発酵させたニューポットと飲みわけができて大変楽しかったです。
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 三郎丸1990年はリニューアル前の貴重なウイスキー。27年と熟成もしっかり進んでしますが、とってもピーティー&スモーキー。硫黄香もあったかな?。
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 そして、念願の「三郎丸0 ”THE FOOL” Cask Strength」入手!。
 0 ”THE FOOL”はタロットカードの0番”愚者”を指します。
 “ゼロからの出発を図った”という意味合いで今回のラベルに採用。
 キーワード : 可能性、若い精神、向こう見ず、出発
 だそうです。
 3年熟成ですので、旧ポットスチルの原酒ですね。
 あと、三郎丸 0 ”THE FOOL”のタロットのイラストのTシャツが販売されていたので、即購入。綿シャツではないので、ランニングにも使えそうだけど、どれだけの人がこのデザインに気づくことだか?。
 そして、ブレンド段階で余ってしまい、少量故製品化できない原酒を使って試作された「BLENDER'S TRIAL」(蒸留所限定)、北陸限定の「雷鳥」を購入。がっつり土産を買えました。
 土産品の購入を終えたころ、三郎丸 0 ”THE FOOL”が売りきれたと店員さんが断っているのが目に入りました。
 三郎丸 0 ”THE FOOL”発売の裏話は実はこの日の夜知ることになります。それは後ほど。

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