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ワイン展 ―ぶどうから生まれた奇跡―

 ずいぶん間が空いてしまいました。




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 15日の話ですが、当BLOGでは何度も登場している国立科学博物館へ。



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 お目当ては現在開催中の特別展「ワイン展 ―ぶどうから生まれた奇跡―」。

 2001年の独立行政法人化以降、国立科学博物館の特別展はとっても魅力的なものが増えましたよね。

 スター・ウォーズ サイエンス アンド アート、テレビゲームとデジタル科学展、大ロボット博、1970年大阪万博の軌跡 2009 in 東京、チョコレート展などなど。

 で、今回も特別展に釣られ、行ってきました。

 「国立博物館が特別展でお酒に題材にする」

 そこに注目でした。

 とっても便利になったなと思ったのが、混雑状況をネットで調べられるようになったこと。
 お昼前にこちらで調べて、空いていそうだったのが行くきっかけだったし。

 小雨の中、到着。
 人気展だと入場券売り場の前から大行列ですが、全くそんなこともなく入ることができました。
 ま、子供が対象にならなくなるので、それだけでも入場客が減るのかな?。



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 最初のゾーンは「ワインの世界へようこそ」と題し、ワインのABCを学ぶゾーン。
 ワインとは?、ブドウについて、ブドウの育て方、ワインの醸造方法などなど。



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 ブドウは生産国の気候により育てる品種が変わるんですね。
 降雨量が多い日本では多雨に強い品種が使われたり(代表例が甲州)。

 あと驚いたのはほとんどのブドウは接ぎ木で育てられてます。
 これはワインに適するブドウはブドウの天敵フィロキセラからブドウを守る為、ワインには不向きだが、フィロセキアには強い北米産のブドウを台木にして接ぎ木にしているいるんですね。
 (19世紀後半に欧州産ブドウはフィロセキアにより壊滅的なダメージを受け、それ以降、この接ぎ木が行われてます)。



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 偽物ブドウですが、ブドウ踏み体験なんてできたり。


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 あと、ワインの瓶は地方だけでなく、短期熟成か、長期熟成かでも形状に変わったりするんですね。
 ここら辺がワインの奥深いところ。

 次の「ワインの歴史」ゾーンでは発掘された酒器などが展示(撮影禁止)。

 ワインは紀元前6000年頃にはあったそうです。
 ビール、ウイスキーと違い、ワインは主原料(ブドウ)を糖化させる必要がなく、つぶれたブドウに酵母が混入すればワインはできてしまうので、そこで奇跡的にできてしまったわけで。

 ワインはシルクロードを通り、奈良時代には奈良へ。ただし自生するブドウはなく、普及には至らず。
 鎖国時代に出島では飲まれていたようですが、本格生産は明治に入ってからの話。
 殖産興業として兵庫に兵庫の国営の施設で葡萄園を作っていましたが、こちらのブドウは前述のフィロセキアにより壊滅。

 その後フランスで研修を受けた土屋龍憲、高野正誠により基礎を築き、今に至ってます。

 最後のゾーンは「ワインをもっと楽しむ」



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 色の楽しみ方、香りの楽しみ方。
 香りは果物、ナッツ、花などに例えられますね。ここら辺の教養はウイスキーを楽しむにも役立ちそう。




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 赤白、産地によってワイングラスを変えるのは有名な話。
 リーデルさん協賛でそれぞれを展示。



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 シャンパンは楽しみ方の変遷により、形が変わったんですね。
 よく007等の映画に出てきたクープ型(注ぎ口がとっても広いタイプ)は注ぎやすいのでパーティーなどで一気に大量のグラスに注ぐのには便利ですが、香りが逃げてしまうので、実際にはあまりに使われなくなってしまってるんですよね。



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 このワイン展で目玉になっていたのが、2010年にバルト海の海底に沈む難破船から見つかった1840年頃に生産されたシャンパン!。

 飲用可能だそうです。(ただし、オークションでは1本3万ユーロだったそうで)。



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 最後の展示は
 ヴィンテージワインや仏ボルドーのシャトームートンのアートラベルの紹介。
 ミロ、シャガール、ピカソの絵もあるんですね。



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 出口ではこれでもかと物販コーナー(^^;)。



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 エノテカ、サントリー、メルシャンなどが協賛していたようで、これでもかとワイン売ってます。
 国立博物館としてはさすがに仕方がないのか?試飲はありませんでした。

 あまりワインの知識がない自分ですが、一からワインを学ぶことができてとっても楽しかった!。
 「ワインは大好きだけど、全然不勉強」って人が一番楽しめるかもしれません。

 今度は「ビール展」「スピリッツ展」「ウイスキー展」「日本酒展」なんてのもいいですね!。
 是非とも国立科学博物館さん、よろしくおねがいします!。
 

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