西の迎賓館 (奈良ホテル:奈良・伊勢旅行1日目 その3)
奈良公園の端っこ。興福寺の塔頭である大乗院が所在した跡地の小高い丘。
そこにあるのが今宵のお宿、奈良ホテル。
正直、このホテルに泊まることが今回の旅行の一番の目的でもあります。
多少前述しましたが、奈良ホテルは1909年(明治42年)10月に営業開始。日露戦争後、日本を来訪する外国人観光客の為に作られました。
日本銀行本店、東京駅駅舎等を手がけた辰野金吾と片岡安が設計し、鹿鳴館の倍の巨費を投じて作られた、まさに「西の迎賓館」なのです。
週刊ダイヤモンド 2015年8月1日発行号のプロが選ぶ「一生に一度は泊まりたいホテルランキング」では4位に選ばれました(関西トップ)。
天皇陛下を始め、多くのVIPをもてなすホテルです。正直お値段も高いです。
今までいろんなところに旅行してきましたが、泊まったホテルでは最高金額です。
今回予約したプランは徹底的にこのホテルの伝統を堪能するノスタルジアプラン。
創業以来100年以上の伝統を持つ、本館スタンダードルームに宿泊予定でした。
チェックインしようとすると、受付の方から思いがけないオファーを受けます。
受付:「インペリアルスイートに宿泊することができますが、いかがなさいますか?」
自分:「へ?」
と思いつつ、突然のことにちゃんと事態を理解しないまま、
自分:「差額なしですよね?、是非お願いします!」
と二つ返事で快諾。
ポーターさんに案内されながら、心の整理をすると、あることに気づきます。
「インペリアルスイートって、このホテルの最高級ルームじゃないか!」
大階段を登って、すぐのところ。
扉が開くと、そこにはとてつもない光景が。
とってもとっても大きいリビングルーム。我が家のリビングの何倍だ!?。
リビングセットだけでも2セット、さらにとっても素敵なライティングデスク他、数々の調度品。
調べると、創業当時からの調度品もちらほら。
そして奥の部屋にはでっかいベッドにさらにリビングチェア、そしてバスルーム。
三面鏡のドレッサーもデカいデカい、バスルームにありますが、部屋にも洗面台がちゃんとあります。
スチーマーもゴールドです!。
テレビが2つある部屋に泊まるの、おそらく初めてです。
「古い建物だから...」とガジェット充電用のテーブルタップも持ってきましたが、杞憂でした。いくらでもコンセントありました。
奈良ホテルのシンボル、マントルピースもリビング、寝室どちらにも。
何もかもがデラックス過ぎて、全くもって落ち着きません。
「最上級の部屋だから奈良ホテルに宿泊したVIPは全てここに泊まるはず」
(実際にホテルの方にあとで話を聞いたら、そうでした)。
で、ここに泊まったVIPを調べる為、iPadを出してみる(歴史ある建物ですが、無線LANが使えるのは事前チェック済み)。
そうすると、
で、調べると、(敬称略)
昭和天皇ご夫妻、今上天皇、皇后、皇太子ご夫妻、、秋篠宮ご夫妻、乃木希典、高橋是清、エドワード8世、アルベルト・アインシュタイン、チャールズ・リンドバーグ、愛新覚羅溥儀、チャールズ・チャップリン、ヘレン・ケラー、東条英機、マーロン・ブランド、マルコス大統領夫人、オードリー・ヘップバーン、鄧小平、ダライ・ラマ14世、胡錦濤。
教科書級のVIPが勢ぞろい!。
日本中に一流ホテルのスイート数あれど、ここまでのVIPが宿泊したスイートは一握りでしょう。
「こんなことってあるの?」
と、いろいろ調べてみると、同様に思いがけないアップグレードでこのインペリアルスイートに泊まった経験がある方が何人か。
「折角空いているのなら、是非とも自慢のスイートを体験してもらいたい!」ってホテル側の配慮なんでしょうか?。
部屋の中を探検するだけでもあっという間に時間が過ぎていきます。
あっけにとられている間に、ディナーの予約時間に。
実はこの後の予定の為に17時半に予約してあったのです。
さぁお待ちかねのディナーです!。
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