ほぼ決まったのかな?
八ツ場ダムの建設再開決定 民主マニフェスト総崩れ:asahi.com
「やっぱりやるんだ....」感は否めないよね。
「治水対策としては堤防で十分だろ?」「もうこれ以上水の需要がない」「そもそも飲用水には不向き」「ダムサイトの地盤が火山層で脆弱」とかツッコミどころ満載のダムなんだよね。


私自身(10年も前ですが)、八ッ場ダム建設予定地の吾妻渓谷に行ったことがあります。
行ったのは真夏でしたが、とっても素晴らしい渓谷でした。
紅葉の時季に来たら、さぞかし絶景なんだろうなぁ......と。
当時からすでに「この渓谷はダム建設に伴い沈みます」云々の告知は出てました。
実際今の計画は多少は渓谷保存の機運が出て、渓谷全体の1/4程度が犠牲になるまでにはなった様ですが。
もともとある自然を見ちゃうと、「こんな素晴らしい渓谷を....」と思いましたよ。
まぁ橋や、近隣住民の代替集落が出来てなければ問答無用で開発中止だったんでしょうけね。
建設発表が1952年、もう59年ですよ。
お役所サイドからすれば「もっと早く作っちゃえばこんなに大騒ぎにもならずに済んだのに....」
唯一これからのダム建設で存在価値を見出すのなら「発電」。これしかないのでは?。
八ッ場ダムも2008年までは発電施設をつける予定はなかったんですが、存在意義を無理矢理見出す為に追加されました。
3.11以降、これ以上の原子力発電所の建設はおそらく9割以上の国民は「絶対反対」と言う認識でしょう。
いつかは原発を全廃すべきなんだろうし。
だとすれば原発の代わりを作らないと。
2009年12月末現在で商業用原子力発電所による合計出力は4884.7万kw
今後主流になる(はずの)再生可能エネルギーで換算すると
まず水力

黒部ダムを筆頭に日本最大の発電量を誇る、黒部川水系全15カ所の発電所の合計出力が93万kw。
原発の穴を水力で全て埋めようとすれば黒部川水系クラスの発電施設を53ヶ所作る必要があるって言う訳ですな。
どう考えても無理だな(^^;)。
で、太陽光発電。

ホットなニュースがありましたね
メガソーラー:「扇島太陽光発電所」営業運転を開始--川崎市と東電建設 /神奈川:毎日jp
12月19日に出来立てホヤホヤの国内最大級の太陽光発電所です。
で、これの出力が1.3万kw。
太陽光発電のみで原発の穴を埋めようとするとコイツが3757ヶ所いると....。
太陽光発電は雨が降ったり、曇ったらね.....。
風力発電は

風力発電最大級が宗谷岬ウィンドファーム。
稚内市の年間消費電力の約6割を賄ってるだって!スッゲー!。
で、コレが年間5.7万kw。
これが857ヶ所いると。
景観問題、発電機から発生する高周波による健康問題とかあるけどね....。
地熱発電

天候に左右されない極めて安定性のある発電ですね。
火山国である日本には非常に適してますね。
日本最大は大分県の八丁原発電所。
合計出力は11万kw。
これを444ヶ所。
問題点は適した土地のほとんどが国立公園中で、今も通商産業省と環境省の間で交わされたこれ以上国立公園の中に発電所を作らないと言う覚書が有効であること。
これも3.11以降見直しの動きが始まってますが。
あとは基本的に温泉地の近くに立てるから温泉資源で潤っている自治体からは反発必至であること。
嬬恋に地熱発電所を作ろうとしたところ、お隣の草津町から猛反発をくらい、調査の為のボーリング検査すらさせてもらえなかったと言う....。
まぁ温泉が枯れたら、誰も草津行かないもんね。
その他、潮力、波力とかあるけど、まだまだ比較できるレベルにナシと....。
まぁ原子力発電は定期検査により長期にわたり稼働停止を頻繁に行うので、実際に全ての発電所がフル稼働するわけではないので、そんなには必要ではないんですけどね。
でももう一つの主力エネルギーである火力も温暖化ガスの問題もあるし、なにより石炭にせよ石油にせよ無限のエネルギーではなく、いつかは枯渇するわけで、ずっと頼りっきりってわけにも行かない訳だ。
再生可能エネルギーとして今現在、現実的なのは文句なしで水力発電。
八ッ場ダムも水力発電として有効なエネルギーになるなら存在意義を見出せるかな?ってところもあるが。今から直ぐに建設を再開すれば5〜6年でできるそうだしね。
でも2008年にとってつけたように発電所建設を表明したあたり、発電には不向きな環境なのかな?。
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