軽井沢と御殿場の融合(キリン、メルシャン買収)
こんなニュースが飛び込んできましたね!。
キリンビール、メルシャン買収・国内酒類トップに:NIKKEI NET
キリンが弱かったワイン事業を補完がメインに取りざたされてますが、私が着眼するのはとーぜん、ウイスキーのこと。
キリンは御殿場に蒸溜所を持ってます。って言うか、一つしか持ってない。
メルシャンも軽井沢の一つのみ。
サントリーは山崎と白州、知多に蒸溜所を持ってます。ニッカは余市と仙台に蒸溜所を持ってます。
「複数持つのがそんなに意味があることなのか?」
ビール工場を複数持つのと、ウイスキー蒸溜所を複数持つのとでは全然意味が違うのだ!。
ビール工場は同じ商品名であれば、どこの工場のビールでも味は一緒(一時期のモルツを除く)。
ウイスキーはそうはいかない。
水、蒸溜釜、湿度、年間の温度差、熟成の樽、ウイスキーの味を決める要素はあまりにもありすぎる。別々の蒸溜所で同じ味のウイスキーを造ることは絶対に無理。逆に言わせると、それが個性なのだ。
個性の異なる二つ以上の蒸溜所のモルトウイスキー(大麦のウイスキー)を調合させ、出来上がるウイスキーがバッティングモルトウイスキー(ピュアモルトとも言う)と言います。
代表例は「北杜」、「膳」「竹鶴」等が挙げられます。
さらにグレーンウイスキー(大麦以外の原料を使用したウイスキー)をブレンドしたウイスキーがブレンデッドウイスキーです。
どうにしても2つ以上の蒸溜所を持たないとどうしてもウイスキーの商品ラインアップの幅ができない。
で、今回の買収劇。
「軽井沢」と「御殿場」のバッティングモルトの誕生の可能性が極めて高いのだ。
「どっちか潰すんじゃない?」なんて懸念もある。
確かに蒸溜所の運営は大変だ。実際に英国では閉鎖している蒸溜所もある。
ただし、潰れた蒸溜所を建て直すのはもっと大変だ。なにせ、ウイスキーを生産してから出荷するまで最低10年はかかる。おそらく潰すことは無いでしょう。
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